バイク屋へ。
もう午後5時近い。ロードサービスが「レッカー車の都合で夕方になってしまう」とか言っていたが、さすがにもう届いてるだろう。
バイク屋について「届いてます?」と訊くと届いてるとのこと。いろいろ話をしようとしたら、
「ちょ、ちょっと待っててもらえます?」
と言われる。
おっと、買いに来ているお客さんが居るところで事故の話はアレだよね^^; 失礼しました。
すこし待ってると置き場所に案内される。
シートが被せてある。担当のエンジニアさんに「一体なにがあったんですか?」と訊かれる。
そしてシートが捲られると・・・
「うお!こ、こんなに酷かったのか!!」
フロントカウルがぼっきり折れている。
マフラーが内側に曲がっている。
ハンドルが変な感じになってる。
フロントの壊れ方が尋常じゃない。
こりゃあ・・・、直すのムリでしょ。
お店のオーナーも来て「これ見たとき、一体何があったんだ!と思いました」と言われた。
そうだよねぇ、コレ見たら、ライダーは死んでもおかしくない壊れ方だよねぇ^^;
事故の時は自分もよくわかってなかったが、おそらく、ブレーキしたが前輪スリップして転倒、バイクは倒れたまま滑って前のクルマの下に突っ込んだんだと思う。だからフロントカウルの壊れ方がまるで正面衝突したように激しいのに前輪は潰れていない。そういう事だろう。
「これ、直せないよね。もうパーツとかもないだろうし。」
一応訊いてみると、
「パーツはなんとかまだあると思うが、直すとするとバイク買えますよ。」
オーナーも
「4、50万かけて直したところで、おそらく他にいろいろ不具合も出てくるので、修理は薦めません。」
とのこと。うん、もう10年乗ってるし、走行距離も6万キロ超えてるし。
自分としても、そろそろ(消費税が上がる前に)買い換えかなーと考え、気になるバイクをチェックしていたくらいなので、ちょっと予定より早まったけど買い換え時だろう。
「わかりました。廃車にします。」
いままで、このZZR1200でいろんなところへ行った。富山に4年住んだ時も、雪が降らない時期には富山に置いて、富山県はほぼ全域走ったし、距離を伸ばして能登半島や飛騨方面も走った。富山と実家のある東京の往復も何度もした。鈴鹿サーキットへのレース観戦も、このバイクなら疲れが少なく移動できた。
いろいろ思い出はあるので少し寂しい気もするが、自分にとって「車体としてのバイク」はあくまで「乗り物」。このZZR1200も、もちろん気に入って買ったものだが、修理にいくらかけてもこれを直してまた乗りたい!というほどの強い愛着はない。
この感覚は、他のバイク乗りと少し違うのかもしれない。パソコンはその時に気に入ったものを選んで買うが、壊れなくても性能が時代遅れになれば買い換える。それに近い感覚。道具的。
一方で、これを機会にバイクを「降りる」ことは全く考えられない。自分にとってバイクとは、自然を直接感じられる趣味であり、カーブを走るために意識の集中と解放は他にはない「気持ちよさ」であり、ストレス発散できる最良の方法であり、そして、まさに「人生を考えるための乗り物」であるから。
さて、まずは身体を治さなくては(^^)。